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2009年06月27日 鈴木ナミ『哀愁の田町遊廓 浜田楼』 [性社会史研究(遊廓)]

2009年06月27日 鈴木ナミ『哀愁の田町遊廓 浜田楼』

6月27日(土) 晴れのち曇り 東京 31.8度  湿度 48%(15時)

書い置きしておいた鈴木ナミ『哀愁の田町遊廓 浜田楼』(2005年5月 文芸社)を読む。

娘時代、東京八王子市役所に勤務していた筆者が、納税業務を通じて出会った浜田楼の楼主夫妻をはじめ田町遊廓の人々の思い出を記したもの。
調査記録ではなく、年次に明らかな記憶違いがあったりするが、戦中・戦後の八王子・田町遊廓の状況を伝えている。

浜田楼の楼主の家で女中をしている「じゃがいものような顔をしている」おばさんが、元は浜田楼でナンバーワンの売れっ妓の遊女「玉虫」だったことを知って驚く筆者に、おばさんが「そんなにびっくりしないでよ。『明眸皓歯、色あせて、春や昔の夢ならん』て言うでしょう。(中略)私の色香に迷って犬でさえ、尾を振ってついてきたんだから」と言うシーンが印象的。

ちなみに、この「玉虫」さん、越後の産。
戦前の遊廓では、越後の女性の評価が高かったが、これもその一例。

また、クロブタ先生とあだ名されていたブ男の歯科医が、患者の美しい遊女と恋仲になり、身請けして、歯科医院を閉めて信州の田舎に帰った話もジーンとくる。


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